北海道地域

産学を結ぶイベントを開催

現在の北海道内の企業と留学生の概要から見ると、海外に拠点を置く企業数は平成18年3月にはおよそ154社254拠点(ジェトロ北海道調べ)、また留学生の数は1,922名(平成19年5月現在)に達し、北海道とアジア地域との交流は上昇傾向にあるといえます。このような状況下で、道内企業への就職を希望する留学生、あるいは留学生を採用したいという企業の声も聞こえているものの、言葉や文化の壁から就職・定着は今ひとつ伸び悩んでいます。


「アジア人財資金構想」のプログラムは、札幌商工会議所の自主事業である外国人留学生と企業との交流会をベースにしています。これは平成16年にスタートし、当初は中国人留学生に限定して行っていたものですが、後に中国人留学生だけでなく色々な国の留学生を受け入れるようになりました。
この取り組みが奏功して、多彩な顔ぶれの留学生の確保、力のある企業とのネットワーク構築、さらにプロジェクトのマネージメント面で、充実した体制を整えることができました。

平成20年3月には道内初の試みとして「Asian Bridge Fes 2008」を開催。中国での日本企業についてのセミナー、外国人留学生の活用戦略についてのパネルディスカッション、企業と外国人留学生との交流を行うイベントを実施しました。

学生と企業の交流の場「NIJIの会」

札商アジアン・ブリッジ・プログラムの参加留学生と道内企業の経営幹部が交流を行い、お互いの理解を深める場として、平成20年7月に「NIJIの会」を設立しました。
この会は、企業への海外情報を提供するセミナー及び懇親会を定期的に開催していますが、会の司会進行・運営は留学生が行うという教育的な側面を持ち、企業・留学生双方に有益な効果をもたらしています。参加した留学生からは、「普段接することができない企業経営者と接する機会が持て色々な話を聞き、話す体験ができ、とてもためになった」「NIJIの会の司会進行を行うことで、これまで勉強したビジネス日本語の成果を試すことができた」などの声が挙げられています。


また、新たに外国人採用を開始する企業の増加も期待しており、実際に留学生の優秀さを体験してもらうことで、インターンシップ受け入れを表明する企業が出てくるなど、徐々に成果が出始めています。


その他独自の取り組み事例としては、日本文化を学ぶ機会としての課外授業「禅体験」を実施しています。「座禅」の体験や清掃奉仕活動、そば打ちなどを体験することで周囲の人々に感謝することの大切さや、チームで活動する際の留意点など、多くの日本的な考えや行動規範を学んでいます。本イベントに参加した多くの留学生には、禅の体験を通して、日本のビジネス社会で大切にされている価値観を実感する、貴重な機会となっています。

プログラムの成果と課題

ビジネス日本語研修は、北海道独自に共通カリキュラムマネージメントセンターの教材をカスタマイズし、更に課題シートや語彙リスト、語彙クイズなどの補助教材も活用しています。また、個人の学習記録を残すための評価シートと個人カルテも作成して、学習進度を適切に評価できるようにしました。


イインターンシップについては、留学生と企業とのマッチングを図るため、事前に企業にはアンケート調査を実施し、学生にはヒアリングを行い効果的なマッチングを行っております。受入先は、商工会議所の様々なネットワークを駆使し、随時開拓をしています。

留学生への就職支援については、コーディネーターによる個別の就職カウンセリングや、履歴書の書き方、面接の受け方、自己PRの仕方を指導しています。また企業サイドへは、学生情報の提供、採用に向けた説明会などを実施し、円滑な流れを作ることを目指しています。


以上の取り組みから、留学生の語学力と就職率の引き上げ、採用に意欲を持つ企業の掘り起こし、さらに企業側の留学生への期待やニーズの把握に努めています。

自立化に向けて

平成23年度からは、各コンソーシアムが独立して事業運営を行っていくことが求められています。札商アジアン・ブリッジ・プログラムでは、既にこの自立化に向けた動きにも取り組んでおり、小樽商科大学や北見工業大学とプログラムのノウハウ・成果を活用し、大学のカリキュラムとの単位互換や組み込み等について検討を始めています。

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