東北地域

広がるプログラムの輪

東北地域の他県に比べて在学する留学生が少数であることや他県との産業構造の違いという地域性を考慮して、まずプログラムを採択する大学数を増やす事を念頭に置きました。その結果、19年度は東北6県のうち、参加校は3大学でしたが、本年度は9大学での実施に至るという大きな前進の年になりました。


鍵になったのは地方自治体や域内の経済団体との連携です。自治体・地域の産業界と大学の連携を強める事で、参加校の大幅増に繋がりました。具体的には、各大学での模擬授業や、講師として招いたビジネスマナー研修などを積極的に実施する事で、プログラムの趣旨や目的がわかりやすく大学へ伝わったものと認識しています。

孤独にさせない ―きめ細かなケアが成功の扉を開ける―

留学生は在学中や就職活動中に様々な“つまずき”を経験します。


もちろん自分で乗り切る学生もいますが、なかなか一人では解決できず就職活動をあきらめてしまう学生がいることも確かです。そこで我々は人材派遣会社としてのノウハウを生かし、学生の孤独感をフォローしています。


参加学生ごとに「指導カルテ」を作成し、研修・就職活動の指導状況、留学生が力を入れているところ、つまずいているところを書き、学生を支援するファシリテーター、就職カウンセラー、研修講師の三者が情報を共有しながら就職活動を支援しています。

鍵は“就職”―留学生受け入れの間口を広げる―

本事業の成否のひとつとして、就職支援策をいかにして“就職”に結びつけるかが鍵になるでしょう。しかし、これには学生・大学・企業の各々が、高度外国人材活用に対する理解を深めることが大切です。


東北域内には先進のIT企業や自動車関連企業など、業界内での実力・信用ともに高い企業が進出していますが、留学生が志望する企業はどうしても大手や有名企業に集まりがちです。そこで、こうした企業情報を留学生に適切に伝えることで希望と現実のギャップを埋め、地域への定着や就職率の底上げを図っています。


大学・企業へは、成功事例を紹介することで利点を伝えています。大学にとっても、留学生が就職し活躍する実績を積み重ねれば学生・留学生の募集をしやすくなりますし、海外進出を企図する企業にとっても、高度外国人材は大きなイノベーションに繋がります。

実戦的な研修が大きな柱になる

研修は日本語研修、ビジネスマナー研修が主な柱ですが、狙いは就職活動の成功というよりも、入社後のスキルアップに役立つようなカリキュラムを組んでいます。二年間の研修期間のうち、日本語研修の教材に共通カリキュラムマネージメントセンターのカリキュラムをカスタマイズしたものを活用しています。またビジネスマナー研修は企業からの講師を招いて、より実戦的な状況を想定しながら練習を重ねています。ここでも指導カルテが役に立っています。

今後の展開

管理法人の移管を機に、より地域に密着した形でのプロジェクト運営を目指していきます。当面の課題は本プロジェクトの実施エリアが岩手・仙台の二地域から青森県を除く東北五県にまで広がり、より多くの留学生への支援を円滑に進めることです。


本事業は域内の大学・企業・自治体との連携が欠かせません。自治体や経済団体から要望が強い地元優良企業への高度外国人材の紹介や企業訪問などの機会を拡大していくとともに、学生にこれらの企業への興味を高めてもらえるような仕組みを作ります。大学との連携についてはノウハウを駆使して、留学生への就職支援策を強化するとともに、「ビジネス日本語研修」の各大学・各コンソーシアムでの実施を模索していきます。

本事業の自立化には産学官の連携が欠かせません。地域に密着した事業体制を確立し、運営資金の確保と運用、インターンシップの実施や企業への高度外国人材の情報提供を含め、より効率的・効果的な事業運営を目指していきます。

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