学校法人 立教学院立教大学

“観光”の専門家育成

中国をはじめとしたアジア各国の経済発展に伴って、日本企業の海外進出はますます勢いを増しています。企業活動の活発化は「人の移動」も伴うと同時に、進出先各国の交通・宿泊・観光サービスなど、多様な産業の活性化につながります。今後、日本とアジア各国の経済や人の交流をより円滑に進めるには、質の高い「人の移動」を安定的に供給することが重要です。


しかしながら、市場拡大・インフラ整備・観光誘致が活発化することによって「人の移動」に関わる業種・企業・人材が著しく不足する懸念があります。また、アジア地域での安全・安心な「人の移動」を確保するには、ビジネス、観光旅行、文化交流など多種多様なケースで信頼されるサービスを提供し続けることが不可欠になります。


そのためには各国の事情に明るい専門家の育成が必要です。当プログラムでは観光学研究・教育機関が、観光産業に強い企業とコンソーシアムを組むことで、観光産業における経営力やネットワーク力などの専門知識と、人的ネットワークを身につけた「観光産業における高度専門職業人としてのアジア人財」を育成することによって、日本やアジア諸国の観光産業が持続的に発展することを目指します。


具体的には、「エアビジネス論」「旅行商品マーケティング論」「観光情報論」「アセットマネジメント」の4科目を開発・開講しました。


講義には、プログラム参加企業が第一線で活躍する企業人が最新事例を交えながら、運営するとともに、座学だけではなく企業の現場を訪れ、実務の魅力と醍醐味を学ぶ機会を設けより実践的なプログラムを実施しました。

現場を学ぶ機会をより多く

専門教育産学連携プログラムでは、立教大学が授業科目のアウトラインを示し、コンソーシアムに参加するメンター企業が最新の事例を織り交ぜながら科目を企画・運営しています。各授業では第一線で活躍する企業人を「ゲストスピーカー」として招き、現場の生の声を留学生に伝えています。


講義形式は座学だけでなく、企業の現場を見学し、実務の魅力と醍醐味を現場の担当者から直接学ぶ機会を盛り込んで、受講後にリアクションペーパーを用いて授業の印象や評価を確認しながら授業の進度を調節し、理解を深める取り組みを行いました。


リアクションペーパーの活用により開発した授業は、留学生のケアを行う日本語教員と教務担当が確認し、学内の事務局会議で情報共有を行っています。


また優秀な日本人学生をメンターとして配置して留学生のフォローを行うとともに、日本人学生と留学生が相互に刺激し合って学習効果を高める工夫もしています。

「企業インタビュー」で現場の声を聞く

平成19年度は「企業インタビュー」という形で国内航空会社、旅行代理店、ホテルマネジメントなどの企業に学生を派遣し、企業の現場で働く社員に就職の経緯や仕事のやりがい、人生観について質問を投げかける形で行いました。


実施後は留学生一人一人に対して専任教員が面談を行い、インタビューの報告を受け、内容に対するフィードバックや日本語の指導を行いました。

日本人らしい振る舞いを理解する

観光産業へ就職し、活躍することが本プログラムのゴールであることを考慮し、留学生がより日本企業、あるいは日本人社会に溶け込めるように、留学生の資質を活かしつつ可能な限り日本人を理解し振る舞えるような日本語教育と日本ビジネス教育を行いました。


ビジネス日本語については、日常会話レベルの日本語とビジネスレベルの会話で求められる質の違いを理解させるため、個別に自己評価をする必要があります。そのため、一般社会人やコンソーシアム関係者の協力を仰いでビジターセッションやインタビュー、電話応対などのロールプレイを通じてコミュニケーションの実習を行いました。


更にビジネス日本語科目の時間以外にも、一部の専門科目やインターンシップなどの場で、より実践的・効果的なコミュニケーションの訓練を行うため、日本語教師の同行の下に総合的なビジネススキルや日本のビジネスマナーなどのトレーニングを行っています。

留学生のリクルーティングのために直接海外訪問

留学生の確保・受け入れ・日常生活支援および相談を担当する留学推進コーディネーターを置き、支援体制を整備しました。また本事業の採択直後から海外の協定大学と連絡を取りつつ、協定校を直接訪問し、リクルーティング活動を展開しました。その結果、ハノイ国家大学、南京大学、北京外国語大学などから複数名の推薦を受けました。選考の結果受け入れた学生は、それぞれ幼少期から何らかの形で日本に接しており、日本文化に対する親和性や日本企業への就職意識も高い学生の受け入れ体制を整えることができたといえるでしょう。


また本プログラムの概要や主旨を、海外の大学・企業・政府関係機関に広く知らせるためにパンフレットの制作やホームページの制作にも取り組んでいます。

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