国立大学法人 山形大学

優秀な留学生のリクルート

本プログラムを推進する上で大切なのは、安定的な留学生の質と量の確保です。初年度である平成20年度は、採択決定後すぐに、北京大学と北京航空航天大学を直接訪問の上、優秀な学生をリクルートしました。その後、中国においては積極的かつ広範囲にわたる広報活動を行い、「アジア人財資金構想」想」及び本プログラムの知名度を高めることに努めました。さらに、平成21年度留学生の確保に向けて、活動の範囲をベトナムにも拡大し、2カ国6大学に対しリクルート活動を行いました。ベトナムでは、ハノイ農業大学に、山形大学初の海外サテライトオフィスを設置し、ベトナムとのネットワークの強化を図る体制も整備されました。また、中国においても、大学の内部に「海外拠点(海外学級)」を設置することについて、複数の大学より積極的に検討したい旨の回答も得ており、今後は、広報活動の一層の展開を図りながら、留学生受入れのための海外拠点を設置する可能性を模索しつつ、海外の大学や企業と密接な連携を構築していく活動を展開します。

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効果的日本語教育

本プログラムの日本語関連事業の最終目標は、山形・米沢地域のものづくりの国際競争力に貢献できるグローバルな視点をもった、コミュニケーション能力の高い人材を育成することです。2年間という短期間に、日常会話はもちろんのこと、課程における学業遂行に必要な日本語、さらにはビジネスを円滑に進めるための日本語及び背景となる文化的知識まで非常に多くのことを学ぶ必要があります。そのため、本事業では、学習者が持つその時点での日本語レディネスを十分に考慮した効果的な指導を行うことが重要であると考え、カリキュラムの開発・実施を行い、的確なアドバイスと迅速な対応が可能となるよう、自前で独自の日本語の教育体制を構築しました。初年度のプログラム学生のうち、初級段階であった学生は、先ず、日本語集中基礎コースで学ぶことにより、初級の授業開始時の理解度が平均40%であったものが、3ヶ月後には93%まで伸びました。さらに開始半年後には、企業見学を通して考えた日本企業の魅力や世界一企業の要因を深い分析・考察を交え、10分間にわたり日本語でスピーチできるまでになりました。一方で、上級レベルであった学生については、「社会人基礎力」を養成すべく、ビジネス日本語科目にて、「キャリアプラン」をテーマに日本人学生と協働授業を受講させ、チームワーク力の重要性について身を持って学ばせました。その結果、柔軟性や傾聴力が増す等、その後の行動に大きな変化が見られました。このように学生の日本語のレベルに応じた懇切丁寧な対応が可能となっています。また、日本人学生と一緒に行う文化体験、地域住民の協力によるホームステイシステムや地域で行われる各種イベントへの参加も積極的に取り入れ、日本文化理解や地域との人的ネットワーク拡大にも力を注いでいます。初年度のプログラムを通じて、学生の習得度から判断し、実践を通して習得していくという方針は一定の成果を上げたものと考え、次年度も継続しつつ、より質を高める以下の3つの取り組みを実施したいと考えています。


1. 企業との連携を深め、企業からの授業参加により、現場に即した日本語を授業にも反映させる。

2. 総合力をつける授業とは別に、よりスキルを明確化させた授業を設置する。

3. 日本人とより深く関わる活動を多く実施し、その中での社会人基礎力の向上に取り組む。

地元企業との連携・コンソーシアム

本プログラムの円滑で適正な運営には、地元企業の参画が必要不可欠です。そこで、本プログラムでは、地元企業・地方自治体・大学等が連携して日本の企業で働くために必要な技術、知識を学ぶ留学生をサポートし、人と人、人と仕事、人と地域、人と世界を有機的につなぎ、地域に人材を残す仕組みを共同で考え、実行していく“もっとみらい”コンソーシアムを立ち上げました。立ち上げに際しては、前段階として3回にわたり「コンソーシアム設立準備委員会」を開催し、体制案づくり、会則案づくりなどの具体的な検討を行いました。平成21年3月12日に実施した設立総会には、県内企業等26社・団体から100名を超える参加者が集まりました。“もっとみらい”コンソーシアムに参画する企業からの協力を得ながら、留学生には学内教育だけでは理解できない「企業文化」、「愛社精神」、さらには日本型ものづくりの特徴である「インテグラルアーキテクチャー」等を学習することにより、日本企業で働くことの意義、さらには山形の良さを理解してもらうことを試みています。また、“もっとみらい”コンソーシアムは、「アジア人財資金構想」事業終了後の、本プログラムの自立に向けた産学官連携母体として、地域活性化に貢献していくことになります。

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