国立大学法人 香川大学

優秀な留学生のリクルート

香川大学は、冷凍食品を扱う日本企業や海外展開する日系食品企業とコンソーシアムを形成し、「日本の食の安全」の観点から、作物の育成・収穫・加工・流通・販売に至るまで総合的に食の安全に必要な能力を体系的に身につけ、日本語能力や日本文化を正しく理解した優秀な国際人、且つ経営感覚を身につけた企業幹部となりうる人材を育成することを目的に、事業を実施しています。


本プログラムの出口には日本企業への就職が控えていて、それを推進するためには参加企業の海外展開の動向を把握することが重要となり、初年度である平成21年度はタイと中国を主体にリクルート活動を実施しながら、タイのチュラロンコン大・カセサート大・チェンマイ大、中国の浙江工商大学から学生を受け入れています。さらに平成22年度留学生の確保に向けて、シンガポール、マレーシア、ベトナムと東南アジアの国々以外にもアメリカやブラジルへの積極的な広報活動及び面談を実施し、「アジア人財資金構想」の理解を深めていただく努力をしてきました。


その結果、「アジア人財資金構想」の二期生(平成22年秋入学)としては、中国から3名、タイから1名、ベトナムから1名が10月に渡日し、早速、さらなる日本語習得を中心に勉強を始めています。 タイのチュラロンコン大学との大学レベルの交流協定を結ぶことができたのもこの事業がきっかけになっており、現在では両校間での学生の交流も盛んになってきています。今後の活動としては、過去に訪問してきた大学や企業との関係を再構築し、連携を強化していきながら、企業の留学生の受け手のニーズをどのように海外大学へのリクルート活動に反映できるかを重視していきたいと考えています。また、本プログラムによる卒業生が日本の企業に就職し、母国とのビジネスを担当したり、あるいは母国にある日系企業で働いたりすることで、日本人にない固有な能力を発揮できるようにしていきたい。事業を実施する大学としては、アジア全体を広く見渡たせるようなグローバル人材になりえる人物の発掘に努めていきます。

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徹底したビジネス日本語教育

特に、非漢字圏からの学生へのフォローアップには日本語教師がテレビ電話やスカイプを通じ、コミュニケーションのアップに努めています。入学後においても「底上げ教育」と称し、日本理解力をつけさせて、さらにレベルアップさせるカリキュラムを第1セメスターが3単位分、第2セメスターに2単位分を設けています。


また、「ビジネス日本語」においては実践面での言葉の壁を考慮し、インターンシップや企業訪問時には日本語教師が帯同し、不明な単語の撲滅と、学生達の学習の一助になるよう日本語・英語・タイ語・中国語の4言語から索引することができる、約1,000語に及ぶ専門用語を中心とした対訳単語帳を作りあげています。研修を行った際の報告書に関しても日本語で書くことを義務付けていて、その内容についても不明な点が残らないように、直ぐに専門の教師がチェックを入れ適正な表現となるように指導しています。ビジネス日本語の期末の試験については学内関係者、担当教員を前に男子学生と女子学生がそれぞれのテーマを設定し、日本語で発表を行いました。学生達にはプレッシャーにはなっていますが、全員が前向きに取り組んでいる様子は廻りの日本人学生の修学上の刺激になっています。

コンソーシアム企業による実践教育

香川大学 農学部の教員による食品科学関連の専門授業に加え、コンソーシアム企業から講師をお招きし、企業で活躍する上で必要な知識、スキル、素養のエッセンス及び最新の技術の紹介や業界のトレンドなどを理解することを目的にした講義があります。


中でも、「冷凍食品学特論」に関しては、味の素冷凍食品(株)及び(株)ニチレイフーズといった業界のリーダーカンパニーから講師を派遣していただき、2回に亘る集中講義が行われています。 留学生以外にも興味をもっている一般の学生の参加もあり、一方向の講義ではなく、学生達との会話を重視したユニークな授業が進められています。 途中、最新の商品による試食タイムも用意され、学生達の自国にはない味付けや食感に興味津々な様子が印象的でした。一般的に学生達は企業に就職し自前の社員教育や研修が1年以内に行われ、配属後さらにその分野の知識を深めていくことになっていると思いますが、それ以前の基礎知識としては専門的に勉強してきた学生以外は十分な知識や経験があるとは言えません。従って、この教育プログラムを留学生相手のものとは限定せずに、新人研修やフォローアップ研修等への利用ができないか等、今後、プログラムの有効活用について検討していきたいと考えています。


ある程度、就職する企業のイメージが出来上がっている学生達には、企業と大学が一体になって学生達を教育・研修できる仕組み作りが、日本の一般学生において今後、必要になってくるのではないかとこのプログラムを通じて感じています。

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インターンシップ・就職支援活動

当プログラムのインターンシップに関しては、3段階のアプローチを用意しています。先ず、初年度の前半では将来就職するであろうコンソーシアム企業を中心に、営業部門や工場部門に訪問し母国企業と違った日本企業の雰囲気を体感することに主眼点をおいています。


次に初年度の後半にあたる(他の学習に支障がでない)8月及び9月にはコンソーシアム企業の工場へ約1週間づつ、トータル5工場を訪問し、現場作業及び品質管理や研究開発部門での研修を行っています。さらに、卒業前には就職が内定した企業へ3週間程度の実務を中心とした内容の研修を実施し、学生達の働く職場で、即戦力となる事前研修を実施する予定になっています。


就職支援活動に関してはコンソーシアム企業からの専門の就職担当マネージャーを配し、目的となる企業への就職がスムーズにできるよう万全の体制をとっています。この厳しい雇用関係の中、企業のニーズや企業の目を意識したきめ細かな指導を日本人同様に実施しています。エントリーシートの書き方ひとつに関しても経験がない彼らにとってはストレスになっているにもかかわらず、日本語での記入に戸惑いながらも丁寧な字できちんと書いている様子は新鮮に感じています。


一期生に関しては、二期生の入学式にあたる10月19日を就職活動解禁日として、学生による研究内容の報告を修士論文作成のための中間発表として行いました。引き続き、コンソーシアム企業から会社概要の説明を行っていただいた後、企業の担当者と学生との一対一の面談を実施しました。その後のフォローに関しても企業の採用担当者との密な情報交換を行いながら、就職率100%を目指し進めています。

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