日本電産サーボ株式会社

企業にとって優秀な人材を輩出していただけることがプログラムの魅力。

日本電産サーボ株式会社 人事・総務部 部長 小林 俊征さん

留学生採用を始めたきっかけや時期、現在の状況を教えてください。

 留学生採用は1993年から開始し、今年で16年目になります。採用のきっかけは、国籍を問わずに、優秀な方を採用しようと決めた時期でした。留学生の採用枠は特に設けていませんので、採用がない年もあります。2009年入社は1名で、2010年は3名の予定です。国籍は、中国、ベトナム、インドネシアです。

 採用形態は、新卒採用とキャリア採用の両方がありますが、最近ではその多くが新卒採用となっています。職種別では、技術職の方がほとんどです。

 留学生は、常日頃からよく勉強をしていて感心させられることが多々あります。人間として、基礎の部分がしっかりしていると感じています。

 当社は創立60年を迎えていまして、社員の平均年齢も高齢化の傾向があることから、ここ数年は、新卒・キャリア採用ともに通年よりも多くの人材を採用する計画があります。数多くの留学生がエントリーしてくださることを期待しています。



留学生の採用ルートはどうなっていますか。

 通常採用とは別に、当社の人材開発担当部長が、全国の大学、研究室を頻繁に訪問し、学生の生きた情報を足を使って集めており、優秀な人材と出会える機会を設けています。中には、担当部長が優秀な留学生を見出して、直接採用試験へ誘う場合もあります。

 採用時の選考プロセスは、日本人と同じです。しかし、面接の際は、話す言葉のスピードとレベルを日本人と区別しています。具体的には、ゆっくり話をしたり、わかりやすい表現での質問をします。それ以外はまったく差をつけません。

 当社はSPIなど外部の試験は採用せずに、面接を重要視しています。まずは会社説明会の際に、1回にあたり5~6人の少人数にして、質問会形式で1人ひとりの人柄をみる ようにしています。その後、ある水準以上の方と、個人面談を行います。個人面接は時間をかけます。最低でも90分、長い場合は180分を使って、ディスカッションをするようにしています。それにより、人柄と技術、そして基礎能力がわかりますので、安心して採用することができます。


入社後の評価方法、研修、キャリアプラン、キャリアパスはどうなっていますか。

 すべて日本人と同じです。人事評価では、語学力を加点方式にしています。例えば、母国語以外が、ある一定以上話せるとプラス5点、それ以上だと10点という方法です。語学力の評価は、TOEICなどの試験結果で決定します。希望としては、最低英語は話せてほしいと思っています。留学生については、日本語は当然母国語以外とするので、日本語力を人事評価で評価する仕組みとなります。

 研修につきましては、今年からものづくり勉強会を行うために、「ニュー人材育成システム」を採用しました。4月から1ヶ月間人事・総務部で研修を行った後に、製造部で学びます。新入社員全員が、人事総務部に配属後、製造部へと配属されます。将来的に製造部に配属されない社員にも、ものづくりの原点を知ってもらい、今後の仕事に役立ててもらうことが狙いです。また、配属という形にすることで、先輩社員も真剣に指導できます。

 さらに「メンター」という、新入社員をフォローする先輩も全員につけました。彼らは、まだ環境に慣れていない新入社員の精神的なフォローを担っています。

 また、メンターをつけることで、問題点を早く出したいという思いもありました。初めての試みで、開始当初は心配もありましたが、新入社員から改善のアイデアが出てきたことで、以前よりも仕事の流れがスムーズになったり、数ヶ月にも関わらず、すでに戦力になった新入社員も出てきて、予想以上にうまくいっています。

 キャリアパスや人事評価については、すべて面談してフィードバックしています。上長とは、賞与時に2回、昇給時1回面談をします。将来的なことも、この場で話を聞きます。入って間もない頃は、仕事のイメージが先行して、入りたい部署が偏ってしまうことがあるのですが、希望が変わってくることが多いので、気がついてない才能に気づかせてあげたり、納得してもらうことに重点を置きつつ話をして、最終的には希望を参考にしながら配属しています。


「アジア人財資金構想」に対して期待すること、要望等はありますか。

 「アジア人財資金構想」をより一層素晴らしいブランドとしてほしいです。そして、今後もより多くの優秀な留学生を招き入れてもらえればと思います。

 

Company Information

日本電産サーボ株式会社

本社所在地:群馬県桐生市

事業内容:民生用・業務用精密小型モータ、ファン・ブロア、センサ、およびモータ応用製品の開発・製造・販売

設 立:1949年4月19日

従業員数:連結3,919名 単独624名

■世界最大を誇る、精密小型モータメーカーの日本電産グループ企業の一員。

■全世界に精密ステッピングモータや高性能ファン等を供給している。

 

ベトナム出身者がいない厳しい環境でこそ自分の成長が見込める

Nguyen Thanh Trungさん
出身地:ベトナム Phutho
出身大学:群馬大学 工学部機械システム工学科
「アジア人財資金構想」 高度専門留学生育成事業 国立大学法人群馬大学
先進・高度ものづくりリーダーの育成プログラム 第1期卒業生

日本に留学したきっかけや時期を教えてください。

 ベトナムのハノイ工科大学には日本語クラスがあります。日本語に興味があり、勉強を始めたのですが、とても面白く、もっと専門的な日本語を学びたいと思い、日本へ行くことを決めました。大学3年の2006年10月から群馬大学へ入学しました。群馬大学に決めた理由は、当時ベトナム人が1人もいなく、母国語が通じなければ、必然的に日本語を覚えなければいけない環境に置かれると思ったからです。

 群馬がどんなところかは、来日するまでわからなかったのですが、私の故郷に似ていて、とても安心しました。

 「アジア人財資金構想」のプログラムに参加しようと思ったのは、群馬大学の先生から紹介されたことがきっかけです。たくさんの応募があった中で、採用された時はとても嬉しかったです。2007年10月から参加しましたが、「アジア人財資金構想」の授業で学んだ中で、ビジネスコミュニケーションが特に役立ちました。会社のルールを守ることの重要性を、入社前に教えてもらえたことは財産になっています。



就職活動はどのような方法で行いましたか。

 就職活動は、現在の会社1社のみです。大学3年生の学期末に、学内合同企業説明会があり、そこで日本電産サーボを知りました。

 日本電産サーボは、入社月にベトナムにも工場が設立・稼働するのと、住み慣れた桐生市内に会社があるので興味を持ちました。

 4月はじめに、入社希望のメールを送り、4月末に書類を持参。その後、面接を受けて5月末に入社が決定しました。


実際に会社に入っていかがでしたか。

 研修中に、急遽ベトナムの工場に行くことになりました。ベトナムの工場が4月から稼動していたのですが、ISOを取得するための準備がうまく進んでいないということで、通訳と翻訳を行ったのです。ベトナム人は、やり方はわかっていてもなぜそれをやらなければいけないのかが理解できないと動きません。ですので、その部分を丁寧に説明して、理解してもらうことを心がけました。3ヶ月目に、ISOの9001と14001が無事取れましたので、つい最近日本に帰ってきました。大学時代に、JABEE(日本技術者 教育認定制度)を学んでいたのですが、その経験を活かすことができました。

 ベトナム行きはとても急な話でしたので、最初は戸惑いましたが、無事ISOが取れたことで、会社に貢献できた充実感を得ることができました。


あなたのキャリアビジョンや夢を聞かせてください。

 ベトナムに行ったことで、以前にも増して、機械の知識を勉強したいと思うようになりました。なぜそれをやらなければいけないのかを、自分なりに追求したいと思っています。

 具体的な将来のことは、今はまだ考えられません。ただ、この3ヶ月間、ほとんど日本語を話していなかったので、改めて日本語を勉強して、敬語をうまく使えるようにしたいと思っています。

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