
留学生採用のきっかけと現状、採用したことによる感想を教えてください。
以前から、事業展開の一環として中国をはじめとする諸外国への販路拡大を検討していました。特に中国のマーケットの大きさと可能性に魅力を感じておりまして、中国の富裕層をターゲットに、弊社の商品、特にゴルフ用サングラスと、琥珀の眼鏡を販売したいと思っていました。その際に、現地での交渉や現地の顧客ニーズの把握などができる人材の必要性を感じており、その第一歩として中国の方の採用をする事になりました。
当初は直接中国から日本語ができる方を採用しようと、昨年暮れより中国(北京)で開催した就職フェアに参加し、現地で数名の優秀な候補者を絞っていましたが、自己アピールが大変強く、協調性の観点でうまく会社にとけ込めるか不安を感じたため、採用決定には至りませんでした。
その後、取引銀行より、「日本に留学してきている学生なら、日本語のみならず、日本文化についても理解が深く、日本人社員ともうまくやっていけるのでは」というアドバイスと共に札商アジアン・ブリッジ・プログラムを紹介していただき、我が社で初めて中国籍の胡さんを採用しました。
初めての留学生採用において困ったことは今のところ特にありません。会社にもすでに馴染んでいるように見受けられます。困ったどころか、入社してまだ1年も経っていないのにもかかわらず、会社に欠かせない戦力として活躍しています。
具体的には、8月に中国で開催されたギフトショーに出店したのですが、その際に、中国人のお客様に丁寧な接客をしてくれたおかげで、お客様が弊社の商品に興味を持ってくださり、ブースが常に混んでいる状態でした。中国にはすでに4度も商談のため社長に同行しています。商談前の調査や資料作成、帰国後のフォロー等も積極的に行い、また、胡さんが知っている貿易にまつわる中国独特の商法を活用しながら、こちらがこんな風に伝えたいという要望を、ニュアンスも含めて伝えてくれますので中国のクライアントと安心して仕事ができています。
おかげさまで弊社の自信作である琥珀の眼鏡が、中国で来年早々大きな契約がとれることになりました。胡さんがいなかったら、ギフトショーへの参加もためらったと思いますし、海外でのスムーズな商談も難しかったのではないかと思っています。
留学生の採用ルートや選考方法はどうなっていますか。
先程お話しましたように、今回の留学生採用が初めてですが、社内で外国籍の方と仕事を行う環境に慣れてもらい、その後は外国人社員を増やすつもりでいます。海外市場へは、今後、韓国などアジア圏へ進んだ後に、欧米での販売も考えておりますので、今後も「アジア人財資金構想」をはじめ優秀な留学生をご紹介いただけるルートの開拓は行う予定です。
選考方法につきましては、基本的には面接を重点においた選考を行っています。今回、胡さんの面接については社員全員が行い、一人でも異論を唱えるものがいたら採用を見送るつもりでいたのですが、結果的に全員が胡さんに対する評価が高く採用に至りました。
また、日本語能力については、高いに越したことはないですが、顧客相手に失礼のない会話ができる程度であれば、あとは意欲を買いたいと考えていますので、北京での採用活動、胡さんの選考の際には中国語に翻訳した「適性検査」を使用し、試験の内容に注力できるように工夫をしました。
入社後の研修、人事考課、キャリアプランはどうなっていますか。
弊社は採用が決まってから就職までの約1年間を新入社員研修としているのですが、胡さんの場合は、今年の2月に採用が決まりましたので、4月の入社まで2ヶ月間、アルバイトという形で、現場に携わっていただきました。入社後は、配属された部署で仕事をしますが、胡さんも同じです。人事考課につきましても、日本人と同じにする予定です。
キャリアプランは、まだ先のことだと思いますので、胡さんには聞いていませんが、対中国の貿易の仕事で動いてもらっていますので、将来的にはその中の中心人物として、活躍してほしいと個人的には願っています。
「アジア人財資金構想」に対して期待すること、要望等はありますか。
スペシャリストだけ採用したい会社は、人材バンク的な役割を担っている企業や団体にお願いすれば、満足できる人材に出会えると思うのですが、弊社の様に、日本の風土を理解する教育ができている留学生を望む会社は、「アジア人財資金構想」からの採用が最適だと思っています。今後も産業界のニーズに応える人材の輩出をしていただきたいです。
Company Information

株式会社 オプトタカシマ
本社所在地:北海道札幌市
事業内容:眼鏡製品・光学品総合卸、自社眼鏡製品企画開発・製造販売
設 立:1989年5月
従業員数:12名
■眼鏡の企画開発やコンサルティング、異業種への進出など、幅広い分野に積極的に取り組んでいる。
■宝飾の世界で人気の高い琥珀を、世界で初めてフレームに使用。中国で大きな注目を浴びている。
入社後にプログラムの重要性と必要性を実感。
胡 艶傑さん
出身地:中国 遼寧省
出身大学:北海学園大学 人文学部
「アジア人財資金構想」 高度実践留学生育成事業 北海道地域 札幌商工会議所
札商アジアン・ブリッジ・プログラム 第1期卒業生

日本に留学したきっかけや時期を教えてください。
初めて来日したのは、中学生の時。交換留学生として長野に来ました。10日間という短い期間でしたが、日本人のまじめで、親切で礼儀正しい面と、持っている技術の高さを知ることができたことで、日本に好感を持ちました。
中国の高校を卒業後に、大連建築学校という専門学校で日本文化を専攻して、第二外国語も日本語を選考し4年間学んだ後、中国の大連で就職しました。働きながら、日本へ留学したいという気持ちが日々強くなり、日本への留学準備をしながら1 年間勤めた後に、札幌に来ました。札幌は行ったことのない土地でしたが、中国にいた時に自然が多くて住みやすいと聞いたことがあったので、自分に合うと思って決めました。実際に、札幌の日本語学校へ2年間通ってみて、この土地が気に入りましたので、そのまま札幌にある北海学園大学へ2005年の4月に入学しました。
就職活動はどのような方法で行いましたか。
もともと日本へは、日本語と日本文化に興味があり留学したので、日本での就職までは考えていませんでした。家庭の事情があって、このまま就職活動をするのか、それとも中国へ帰るか、かなり悩んだ時期もありました。しかし、できれば中国と日本の間の貿易の仕事に就きたいと思っていたところ、「アジア人財資金構想」のスタッフの方から、胡さんに合う仕事だと思うからとオプトタカシマを教えて頂きました。
オプトタカシマの面接時に、中国への進出を考えていること、そして就職したら中国との仕事を頼みたいと直接社長から言われました。この会社なら希望が叶えられると思ったので、ここで働きたいと思いました。最終的には2社の面接を受けたのですが、オプトタカシマから内定をいただいたので、就職活動を終えました。
実際に会社に入っていかがでしたか。
「アジア人財資金構想」のプログラムの必要性と重要性に気づきました。中国には上下関係はそんなにありません。プログラムで日本の企業の仕組みを教えていただいていなかったら、就職後に大変困っていたと思います。先日も商談のため社長に同行し上海へ出張しました。出張前後はとても忙しいのですが、責任ある仕事を任されていることで、とても充実しています。出張に行く前は、訪問先の会社についての調査や、資料作成、商品資料の翻訳を行います。帰国後は、現地で商談した会社に電話でフォローをします。出張するたびに、中国の進化を感じますので、常に最新の中国の情報収集をして、仕事に役立てたいと思っています。
これから就職をする留学生に何かメッセージをお願いします。
「アジア人財資金構想」のプログラムは会社で必ず役に立ちます。参加できる人は限られていますが、もし選ばれたらそのチャンスをぜひ活かしてください。

