日本メディカルマテリアル株式会社

初めての留学生採用で留学生採用への意識が変わりました。

日本メディカルマテリアル株式会社 管理本部 人事部 人事課 採用担当 宇佐美 知美さん

留学生採用の状況と、採用したことによる感想を教えてください。

 留学生の新卒採用は、鄭さんが初めてです。留学生を意図的に採用しようと思ったわけではなくて、いい人材で素質もあった学生を採用したところ留学生だったというのが、正直なところです。しかしながら、当社は日本を含めたアジア圏と欧米圏に市場がありまして、その中でもアジア圏の中国には将来的に事業所を設置して、売上をさらに伸ばしていこうという考えがありますので、鄭さんの中国語能力は、とても魅力的でした。鄭さんを選考する際に、日本語能力が心配だったのですが、どの質問にも的確に答えていただきましたので、安心して採用しました。

 鄭さんは、研修が終わったばかりですが、日本語能力の高さや明るくて元気なところが、すでに社内で認知されて人気者となっています。また、彼女自身も異文化適応能力が高く、社内に溶け込んでいます。配属先の海外薬事課においては、日本の製品を外国へ売るときに必要な許可証を取得するための資料準備や翻訳、中国の登録代理店との交渉等を含めた手続き等の業務を行っており、語学面においては即戦力で活躍しています。今後、知識や経験を積み重ねて会社に貢献してくれることを期待しています。



留学生の採用ルート、選考方法について教えてください。

 採用ルート、採用方法ともに日本人学生と同じです。インターネットからの応募と、当社のグループ会社である京セラ株式会社が開催する企業説明会に参加しています。ただし、留学生はますます社内で必要とされてくると思っていますので、留学生専用の採用ルートを今後考える予定でおります。

 留学生は、日本語が母国語ではないので、日本人学生よりはハンディがあることを加味していますが、原則日本語で仕事をしますので、日本語能力の高い留学生を希望しています。また、当社は健康に関わる会社ですので、健康に対するモチベーションが高くて、人の健康に貢献したいという熱意のある人を強く望んでいます。

 最近の採用活動で気がついたのは、いわゆる「ゆとり教育世代」の日本人学生は、競争心がなく、おとなしい学生が多くなっている印象があります。その面では留学生の特質である積極性が特に目立ちます。企業としてはやはり、意欲があり元気な学生を望むので今後は留学生を採用する企業は増えてくるのではないでしょうか。


入社後の処遇、研修、キャリアパスはどうなっていますか。

 入社後の処遇や研修についても日本人と同じ条件で対応をしています。研修は集団研修を丸5ヶ月間に、2箇所の工場現場研修と営業研修を行い、仮配属の後に本配属されます。今後は、月1回の研修を1年間行います。毎回1テーマを与えられ、その答えを次回までに考えて発表します。その後は、懇親会を行います。集団研修後も月1回の研修を行うことで、同僚との仲も深まりますし、企業理念や仕事をする上での思考が向上できていると思っています。

 キャリアパスも会社としては、日本人と同じにしていこうと考えています。将来的に海外拠点が出来たときには、当然海外拠点へ出向するキャリアパス等も出来てくると思います。鄭さんを採用した後に処遇面等で困ったことは特にはありません。唯一、特別に対応したことが、当社の研修は全国で行うため、所属先が決定するまでの約6ヶ月間は家財道具を実家に預けておくようにと指示するのですが、鄭さんの荷物のみ特別に会社の倉庫で保管したことがあります。今後も留学生の処遇等で問題がある場合は、柔軟に対応したいと思っています。


「アジア人財資金構想」に対して期待すること、要望等はありますか。

 「アジア人財資金構想」の詳しい教育の内容はわかっていないのですが、その教育を受けて輩出された、鄭さんのような優秀な留学生を実際に見ていますので、学生に日本企業の文化やビジネスで使用する日本語を教育することはとても意義深い取り組みと思います。中国人の方は、自己主張が大変強いイメージがあったのですが、個人の資質もあるかと思いますが、鄭さんは意思を伝えながらも、相手のことを考えながら話すことができるコミュニケーション能力と協調性を持っているので、素晴らしいと思っています。

 留学生は、大学を卒業した日本人よりも、高いビジョンや才能を持っている方が多いと思います。今回、鄭さんの採用によって、今後留学生の方が活躍できる場を当社で提供したいという考えが強くなりました。

 これからもいい留学生がいたら、積極的に採用していきたいと思っています。

 

Company Information

日本メディカルマテリアル株式会社

本社所在地:大阪市淀川区

事業内容:人工関節、人工歯根をはじめとする医療材料・医療機器の開発、製造、販売、および総合/医療材料メーカーとしてのその他の事業

設 立:2004年9月1日

従業員数:662名(2009年10月1日現在)

■京セラ株式会社と株式会社神戸製鋼所の医療材料事業の統合によって誕生。

■世界でも類を見ないメディカルマテリアルの専門会社として、優れた製品を供給。

 

積極性と計画性があれば、目標は達成できる。

鄭 晨さん
出身地:中国 福建省
出身大学:関西学院大学 文学部総合心理学科
「アジア人財資金構想」 高度実践留学生育成事業 近畿地域 留学生版安全・安心ネット連絡会
近畿ブロック・アジア人財育成事業 第1期卒業生

日本に留学したきっかけや時期を教えてください。

 中国の短大を卒業後に来日しました。実は中国で、すでに就職先が決まっていたのですが、日本留学から帰国した親戚から日本のよさをたくさん聞き、日本へ行って広い世界を見たいと思い、日本への留学を決めました。2003年10月に来日し、1年半岡山にある日本語学校へ通いました。その日本語学校で、関西学院大学へ進んだ先輩から学校のパンフレットを見せてもらったところ、以前から興味のある心理学が学べると知ったので関西学院大学に2005年4月に進学しました。大学の授業はとてもおもしろかったです。私は、好奇心が強い性格なので、心理学は知らないことについて学べましたし、自ら研究して答えを導き出す必要もあったからです。心理についての勉強だけでなく、異文化の違いも学ぶことができたので、学生生活は大変充実しました。

 大学3年の時に、「アジア人財資金構想」のプログラムに参加しました。秋になり、就職するかそれとも大学院にいくか選択する時に、かなり悩みましたが、学校でたくさん学んでも限られているし、もっと広いものを知るために、就職活動を始めました。「アジア人財資金構想」の講義で、日本人の考え方や日本社会のシステムを教えていただいたことで、社会に興味が湧いたのも、就職しようと思った大きな理由の1つでした。



就職活動はどのような方法で行いましたか。

 はじめは、色々な会社にエントリーし就職活動を行っていたのですが、再度自己分析を行い自分の将来を考えたときに、自分は成長性のある企業に入社したいと思い、将来母国である中国に進出する可能性を持っていた日本メディカルマテリアルを志望しました。縁があって早々に内定を頂きましたので、就職活動を終了しました。

 エントリーシートの書き方や、面接の練習も、「アジア人財資金構想」で教えていただきましたので、安心して就職活動をすることができました。


実際に会社に入っていかがでしたか。

 研修では、工場や営業の部署など、会社のさまざまな内容を知ることができてよかったです。まず基本の知識を身につけることが大切だと思っていますので、医療器具の知識と薬事の仕事内容を早く覚えなくてはと思っています。同期とは仲がいいですし、会社のみなさんもやさしく接してくださいますので、楽しく仕事ができています。


あなたのキャリアビジョンや夢を聞かせてください。

 本配属になったばかりですので、会社のみなさんに教えていただきながら、まずはしっかりとした基盤を自分の中でつくりたいと思っています。その後は、中国で仕事をしたいです。商品を売るためには、販売スタイルやアフターサービスが大切だと思っていますので、マーケティングも勉強してから中国でサポートをするのが夢です。積極性と行動性の両方が大切だと思っていますので、目標に向かって、常に考えながら前進していきたいです。

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